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ぎっくり腰の原因と再発防止に役立つ方法

ぎっくり腰 原因

突然起こる腰の激痛である「ぎっくり腰」は、ヨーロッパでは魔女の一撃ともいわれています。ぎっくり腰は、前ぶれもなく訪れるため「ぎっくり腰には原因や予防がないのでは…」と思われている方も少なくありません。しかし、ぎっくり腰には日常生活で考えられる原因がたくさんあり、日頃の努力で防げる症状です。

今回、ぎっくり腰の原因から対処法まで詳しく説明します。現在、ぎっくり腰でつらい痛みを体験されている方は、根本的治療に向けて参考にしてください。また、繰り返し起こるぎっくり腰に悩まされている方は、再発防止に役立てください。

ぎっくり腰とは?

ぎっくり腰は、一般的に用いられている名称で病名ではありません。正式には急性腰痛といいます。突然腰が痛くなり動けなくなってしまうぎっくり腰ですが、主に次のような場面で起こりやすくなります。

  • 何かものを持ち上げようとした際
  • 高いところから飛び降りた着地の瞬間
  • 急激な動きの切り替え
  • 腰をねじる動作をしたとき
  • 朝起きた直後
  • くしゃみをした瞬間

また、ぎっくり腰は従来中高年の症状と考えられていましたが、最近では若い人にも多く見られます。ぎっくり腰のメカニズムは、腰に過度な負荷がかかることによる捻挫や椎間板損傷が挙げられますが、多くは筋肉や筋膜の損傷です。

また、ぎっくり腰と思っていても椎間板ヘルニアや、中年以上では腰部脊柱管狭窄症などの病気も隠されているので、注意が必要です。

ぎっくり腰の日常生活で考えられる原因

ぎっくり腰は急に起こるために予兆がないように思われますが、腰や背中に蓄積される日常生活の疲労が原因になることが多いです。次に、日常生活で考えられるぎっくり腰の原因を紹介します。

  • 心理的ストレス
  • 運動不足
  • 筋肉疲労
  • 内臓の疲れ
  • 骨盤の歪み
  • 加齢や肥満

上記の原因になる項目が多ければ多いほど、ぎっくり腰が起こりやすくなるので要注意です。

心理的ストレス

近年、心理的なストレスがぎっくり腰の原因に挙げられています。具体的には、人間関係の悩みや不安・極度のプレッシャーを抱えている人は、ぎっくり腰になりやすい傾向です。

心理的ストレスを抱えていると、自律神経バランスの乱れになり、過度な筋肉の緊張状態を作ります。やがて、緊張状態である腰周辺の筋肉は血流が悪くなり、結果として腰痛を引き起こしてしまいます。

運動不足

現代人は、運動不足による生活習慣病も問題となっています。運動不足は、筋力低下や血行不良、ストレスを溜め込みやすい身体を作ります。

また、柔軟性も失われるため、身体の組織がうまく動かなくなります。柔軟性を失った身体で激しい動きや無理な動きが重なると、腰に負担がかかってしまい、ぎっくり腰になりやすくなります。

筋肉疲労

運動不足とは逆に、運動のオーバーユース(使いすぎ)やミスユース(間違った使い方)も、腰の軟部組織に疲労を蓄積させます。とくに、スポーツを一生懸命している人は、オーバーユースやミスユースに注意が必要です。

腰はスポーツでよく使う箇所になり、筋肉疲労が溜まりやすいため、日頃からこまめなケアが大切です。もちろん身体を休めることが腰のケアに必要ですが、同時に間違った使い方で身体を動かしていないか、確認してみましょう。

内臓の疲れ

内臓の疲れは、腰周辺の筋肉を疲労させていきます。また、疲労をかばうために周辺の筋肉や靭帯などの組織が、過度な働きを強いられてしまうため、筋肉が緊張状態になります。筋肉が緊張し続けると、身体のバランスが崩れて無理な動きになり、ぎっくり腰が誘発されます。

骨盤の歪み

デスクワークや勉強など同一姿勢で長時間過ごす人は、骨格が歪みやすく、ぎっくり腰を起こしやすくなります。長時間限られた姿勢でいることは、筋肉の柔軟性や関節の可動域をなくしてしまい、呼吸も浅くなってしまいます。

また、ぎっくり腰を発症する多くの人は、骨盤が左右前後に歪んでいる傾向があります。筋肉バランスの崩れなどで骨盤が本来の位置からずれてしまうと周辺の筋肉の緊張が強くなり、ぎっくり腰の原因になります。

加齢や肥満

中高年の人は、加齢により腰を支える筋肉が弱くなることで、腹筋と背筋のバランスが乱れてぎっくり腰を引き起こします。また、背骨の関節や椎間板が変形してしまい、椎間板ヘルニアなどを引き起こすケースもあります。

その他、体重が増えることで腰に過度な負担がかかってしまうことも、ぎっくり腰を引き起こす原因です。肥満の人は適正体重の人よりも、疲労が溜まりやすくなり、ぎっくり腰の原因になる椎間板が潰れやすいという研究結果が出ています。

ぎっくり腰の症状と治癒期間

ぎっくり腰は、腰の痛みが中心となりますが程度や感じ方により、次のような症状があります。

  • 熱をもったじんじんする痛み
  • ぴりっと走る痛み
  • 筋肉がつっぱる感覚

また、ぎっくり腰は一般的に発症して数日から1〜2週間以内で症状が治まっていき、1ヶ月〜1ヶ月半で症状は改善されます。具体的なぎっくり腰の痛みの経過は、下記のとおりです。

・発症直後
激しい痛みに襲われる時期です。程度にもよりますが、動くことや寝返りも困難で生活に支障が出ることもあります。

・2~3日後
痛みが次第に和らいでいく時期です。

針を刺されたような痛みはまだ残りますが、直後に激しい痛みを感じていた人でも、ゆっくり歩けるようになります。

・1週間後
痛みはほぼ引いている時期ですが、無理をすると痛みが戻る可能性があるので注意が必要です。この頃は、日常生活も普段通りできるようにはなります。

・1ヶ月後
発症前と変わらない生活が送れるようになります。なお、ぎっくり腰が日増しに痛みが激しくなる場合は、別の病気を疑う必要があります。

また、回復途中でも腰に負担をかけたり、正しい対処をしたりしていないと、症状が悪化して腰痛が慢性化してしまうので注意しましょう。

ぎっくり腰の治し方

ぎっくり腰の治療のために入院することはほぼないのですが、注意しなくてはいけないのは、それ以外の病気が隠されている場合です。骨折していたり椎間板ヘルニアになっていたりすることもあるので、いつもと違う痛みのときは、早く受診するのがいいでしょう。

また、ぎっくり腰は根本的治療をおこなわないと、クセになりやすい症状です。次に、ぎっくり腰の治し方について、病気や整骨院、お家の対処法をお伝えします。症状時期や程度に合わせて、適切な対処法をおこないましょう。

病院

ぎっくり腰の症状は、なんらかの病気が隠されている場合が考えられるため、まずは医療機関での診察をオススメします。

とくに痛みがなかなか引かなかったり、下肢がしびれたり、発熱が見られる症状がある場合は注意が必要です。その場合は、早めに医療機関に受診してください。椎間板ヘルニアや感染性脊椎炎など、他の病気の可能性があります。医療機関では、医師による病名の診察やレントゲン撮影、薬の処方などがしてもらえます。

整骨院

医療機関で病気の疑いがないと判明した後は、整骨院で再発防止や根本的治療に向けて施術を受けましょう。病院で患部に対して手術や痛み止めを処方する西洋医学的アプローチに対して、整骨院は東洋医学的アプローチを施します。

整骨院では、国家資格である柔道整復師の有資格者による整体やマッサージなどで、患部の痛みの緩和をおこないます。

また、患部だけではなく骨盤や背骨の歪みの矯正など、身体全体のバランスを整えて根本的治療をおこなうのが特徴です。なお、急性腰痛の場合は整骨院で保険適応が可能になる場合があるので、お財布の負担を減らして治療に専念できます。

お家の対処法

休日や深夜などの病院が閉まっているときに、ぎっくり腰になってしまった場合は困ります。ぎっくり腰になった場合、慌てることなく正しい対処法をおこないましょう。

一般的には、腰を痛めてから48時間は炎症物質が出続けるといわれているので、絶対安静にして患部を氷のうなどで冷やしてください。最近の研究では、動けないほどの激痛である場合を除き、安静にしていることは、症状を長引かせることが多いようです。

ぎっくり腰を発症してから数日経って痛みが改善した後は、徐々にストレッチなどで身体を動かすようにしましょう。なお、ストレッチなどの運動方法については早期回復と再発防止のために、整骨院など専門家の指導のもとにおこないましょう。

ぎっくり腰の予防法

次に、ぎっくり腰の予防につながる日常生活での注意点をお知らせします。

    • 朝起きるときはゆっくり起きる
    • 顔を洗うときは腰だけで曲げない
    • 床の上のものを拾うときは膝も曲げて拾う
    • 股関節やお尻周りをストレッチする
    • 太らないように体重管理をおこなう
    • 長時間の同一姿勢はできるだけ避ける

また、ぎっくり腰の予防につながる簡単にできる運動は、ウォーキングがオススメです。ウォーキングの際、小股で早歩きからはじめてみて、次第に大股で歩くようにすると、身体全体の筋肉をバランスよく動かせるでしょう。

まとめ

今回は「ぎっくり腰の原因と再発防止に役立つ方法」について説明しました。ぎっくり腰は、一時的に痛みや可動域制限を改善させるだけではなく、根本的治療をおこなうことが再発防止につながります。

ぎっくり腰で、疲れの蓄積と緊張状態の続く心身をリセットするために、近くの病院や整骨院で早急に治療をおこないましょう。

なお、近くに専門家が見つからない場合や、根本的治療につながる整骨院をお探しの方は「みのり整骨院」にお越しください。みのり整骨院は、ぎっくり腰の症状を詳しく検査して、原因のもとである凝りかたまった筋肉をほぐしていきます。

同時に使われていない筋肉を起こしていき、身体全体のバランスを整えることで、ぎっくり腰の再発防止を図ります。静岡県浜松市にある、20年の経験と実績がある信頼できるみのり整骨院で、一度気軽にご相談ください。