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四十肩の治し方と対処法・予防法について

四 十 肩 治し 方

四十肩は中年期以降に見られる肩まわりの疾患で、性別や運動経験の有無に関係なく、誰にでも起こり得ます。そのためか、病院で検査をしても原因不明とされるケースがほとんどです。

発症すると夜も寝られないほど強い痛みが見られることもあり、「肩がどうにかなってしまうのではないか?」と不安になる方もいらっしゃることでしょう。

こちらの記事では、四十肩を発症した場合の治し方や対処法、および予防法についてご紹介しています。再発を防止したい方もぜひ参考になさってください。

四十肩とは

四十肩とは、医学的に「肩関節周囲炎」と呼ばれる疾患を意味します。変形性肩関節症や肩峰下滑液包炎など、肩関節のまわりに起こる20もの疾患を総称して、肩関節周囲炎と呼んでいます。ただ、そのような病名がつかないのにもかかわらず、肩まわりの炎症を起こすケースも少なくありません。

もともと肩関節周囲炎は、50代にもっとも発症例が多いことから、かつては五十肩と呼ばれるのが一般的でした。ところが、近年になって40代の方にも肩関節周囲炎の発症例が増えてきたことから、四十肩・五十肩と併記されることも増えてきたのです。

四十肩の症状について

四十肩の症状は、発症からの時間経過によって変化が見られます。四十肩は大きくわけると、以下の三期に分類されます。

  • 炎症期(急性期)
  • 拘縮期(慢性期)
  • 回復期

それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。

炎症期(急性期)

四十肩の発症から1週間ほど、炎症期(急性期)と呼ばれる期間が続きます。炎症期の特徴はその名のとおり、肩まわりにひどい炎症症状が見られることです。

この時期には安静にしていても肩に激しい痛みを生じたり(安静時痛)、痛みのあまり寝られなかったり(夜間痛)するケースも珍しくありません。また、肩関節を動かそうとしたときに激痛が走ることもあります。

ただし、症状の程度には個人差があり、痛みがあるものの肩関節を問題なく動かせるケースもあれば、激しい痛みではなく、鈍痛が続くようなケースもあります。

拘縮期(慢性期)

四十肩の炎症期を過ぎると、次に拘縮期(慢性期)がはじまります。四十肩の拘縮期は平均するとおよそ6ヶ月続きます。この時期になると肩まわりの筋肉が硬くなり(「拘縮」といいます)、肩関節を動かしづらくなったり、動かしたときに痛みが出たりします。ただ、多くのケースで安静時痛や夜間痛は見られなくなります。

回復期

四十肩の発症からおよそ半年が経過すると、ようやく回復期が訪れます。この時期になると、激しい痛みや動作時の痛みなくなってきますが、肩関節の動かしづらさは残る傾向にあります。

四十肩を放置した場合のリスク

四十肩の症状は、放置していても1年も経てば消失するケースがほとんどです。ただし、四十肩の症状を放置した場合、次のようなリスクがあります。

  • 後遺症のリスク
  • 再発のリスク

それぞれについて詳しく解説します。

後遺症のリスク

四十肩の症状を放置した場合、後遺症のリスクが高くなります。イギリスでの研究によると、重い四十肩になった方を追跡調査した結果、7年が経過してもおよそ35%の人に、肩の痛みや関節の可動域減少が残っていたということです。

再発のリスク

四十肩の症状を放置した場合、症状がいったん落ち着いたとしても、再発する可能性があります。四十肩は同側への再発はないとする見解もありますが、実際には四十肩を再発される方は少なくありません。また、5人に1人が再発するといった見解もあります。

四十肩の治療法

四十肩を発症した場合、主に次のような治療がおこなわれます。

  • 薬物療法
  • 温熱療法
  • 運動療法
  • 電気治療
  • 手術療法

それぞれについて解説します。

薬物療法

四十肩の発症初期にあまりにも痛みが強い場合、消炎鎮痛剤の内服やステロイド注射など、薬物療法をおこなうことがあります。

温熱療法

四十肩の症状気が拘縮期(慢性期)に入ったら、ホットパックや罨法(あんぽう)といった温熱療法に切り替えるのが一般的です。

運動療法

四十肩による痛みがつらいからといって、肩関節を動かさずにいた場合、周囲の筋緊張を招くだけでなく、後遺症のリスクが高くなります。そのため、無理のない範囲で肩関節を動かすための運動療法がおこなわれます。

電気治療

四十肩に対しては、電気治療がおこなわれることもあります。肩まわりの筋緊張を緩和するための低周波治療、痛みを緩和するためのハイボルト治療、患部を温め、血行を促進するためのマイクロ波治療などが代表的な電気治療法です。

手術療法

四十肩の原因が明らかな肩まわりの疾患である場合や、日常生活に支障をきたすような場合、手術療法が検討されるケースもあります。

四十肩への対処法

四十肩を発症した場合、専門家に見てもらうことも大事ですが、自分で適切に対処することも重要です。四十肩の時期別に対処法をご紹介します。

炎症期(急性期)の対処法

四十肩の炎症期には、安静にするのが第一です。この時期に無理に肩関節を動かしても痛いだけで、回復を早めることは期待できません。可能であれば、三角巾などで腕を吊るのもよいでしょう。

拘縮期(慢性期)の対処法
四十肩の症状が拘縮期に入ったら、肩関節を積極的に動かすことが重要です。この時期に痛みを少し我慢しても動かしておくことで、症状の回復を早め、後遺症のリスクを下げることが期待できます。また、肩まわりをしっかりと温めることも、症状の回復を早める結果につながります。

回復期の対処法

四十肩が回復期に入ったら、より積極的に肩関節を動かすように心がけましょう。とくに腕を大きく上にあげたり、横に広げたりするストレッチや運動がオススメです。

四十肩の予防法

いったん四十肩を発症してしまうと、治るまでに平均しておよそ1年が必要となります。そのため、次のような方法で、普段から四十肩を予防することが重要です。

    • ストレッチに取り組む
    • 湯船で身体を温める
    • 生活習慣を見直す

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ストレッチに取り組む

四十肩の原因についてはハッキリとしたことがわかっていませんが、四十肩を発症する方の多くに、肩関節の可動域低下や肩こりなどが見られます。そのため、普段からストレッチに取り組み、肩関節を柔軟に保つことが重要です。

忙しくてストレッチに時間を割くことができない方は、寝るときに布団にあおむけになり、手を大きく上にあげたり、横に広げたりしましょう。ストレッチにはリラクゼーション効果もあるため、就寝前に取り組むことで、質のよい睡眠を得ることも期待できます。

湯船で身体を温める

四十肩を予防するためには、湯船で身体を温めるのもオススメです。湯船で身体が温まると、血液の循環がよくなり、肩まわりの筋緊張を緩和することが期待できます。また、温かい湯船でリラックスすると、自律神経のバランスが整い、睡眠の質を高める結果にもつながります。

生活習慣を見直す

四十肩を予防するためには、生活習慣を見直すことも重要です。日ごろから適度に身体を動かし、栄養バランスのよい食事を摂り、疲労をため込まないようにすることで、四十肩だけでなく、心身の不調を予防することにつながります。

まとめ

四十肩の原因は、検査をしても原因不明であることがほとんどです。ただ、四十肩を発症される方の多くに、肩関節の硬さや慢性的な肩こりが見られます。猫背などの不良姿勢も、肩まわりの筋緊張を招くため注意が必要です。

四十肩の症状がなかなか治らない方は、静岡県浜松市にあるみのり整骨院の施術にご相談ください。頑固な四十肩は、肩関節だけでなく、周囲の筋緊張や全身のバランス、骨盤のゆがみなどが原因となっているのかもしれません。

みのり整骨院では、肩だけでなく、全身のバランスに着目し、肩かかる負担を根本から軽減していきます。四十肩をはじめとする肩の痛みにお悩みの方は、ぜひ、静岡県浜松市にあるみのり整骨院までご相談ください。