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腱鞘炎の痛みを緩和する方法

腱鞘炎 痛み

手首や指に痛みや引っかかりを感じるつらい症状の腱鞘炎でお悩みの方。下記のような不安はありませんか?

「腱鞘炎は治すのにどうしたらいいの?」「腱鞘炎は放っておくとどうなるの?」「腱鞘炎は冷やすのと温める、どっちがいいの?」今回は、そのような不安を解消するため、腱鞘炎について原因や症状、対処法を詳しくお伝えします。

この記事を最後までお読みいただくと、中高年の女性に多い理由や対処法がわかります。どうぞ最後までご覧いただき、腱鞘炎の改善に役立ててください。

腱鞘炎の種類

腱鞘炎の種類は大きくわけて、次の2種類です。手首に症状が現れる「ドケルバン病」といわれるものと、指に症状が現れる「ばね指」です。2つの特徴について整理していきましょう。

ドケルバン病

ドケルバン病とは、親指と手首をつないでいる2本の腱を覆う腱鞘が炎症を起こしている状態です。とくに手首の親指側に痛みや腫れが生じます。

症状は、ものをつかむときやタオルを絞るなどの動作で、手首の親指側に痛みが生じるのが特徴です。ひどくなると力が入らなくなります。また、ばね指などを併発することもあります。

ばね指

ばね指は、指の曲げ伸ばしで、ばねのように引っかかるような症状です。指の付け根で、腱と靭帯性腱鞘の間に炎症が起こると腱鞘炎になります。

ひどくなると、指の付け根に痛みや腫れ、熱感が生じます。朝方に症状が強く、指を動かしているうちに症状が軽減することも少なくありません。指の付け根に腫脹や圧痛があり、ばね現象が現れれば、ばね指と診断されます。

腱鞘炎の原因

腱鞘炎で考えられる原因は、主に次の3つです。

  • 使いすぎによるオーバーユース
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 病気による併発

それぞれの特徴について、確認していきましょう。

オーバーユース

手や指を酷使(オーバーユース)すると、腱鞘と腱がこすれあってしまい、摩擦によって炎症が起こります。腱鞘は、骨や筋肉がスムーズに動作するように腱をつないでいる部分ですが、使いすぎると腫れや痛みが生じてしまいます。とくに下記に該当する人は、オーバーユースで腱鞘炎になりやすい傾向です。

  • パソコンをよく使う
  • ゴルフ、テニスなどの手を使うスポーツ
  • スマホを長時間使用
  • ゲームで同じ操作を繰り返す

とくに近年では、スマホを長時間片手の親指で操作する人が多く、腱鞘炎が起こりやすくなっています。

ホルモンバランスの乱れ

腱鞘炎は女性が発症する場合が多く、女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」が大きな原因です。エストロゲンは腱の動きをスムーズにする効果がありますが、エストロゲンが減る生理や出産の時期は腱鞘炎になりやすくなります。

また、腱鞘炎は中高年の女性が多いですが、45歳ごろからエストロゲンが減少しはじめることが理由として挙げられるでしょう。

病気による併発

糖尿病などの病気により、腱鞘炎を併発する場合があります。糖尿病のある人は末梢の血液が滞ることや、炎症を起こすと治りにくいことから、腱鞘炎を起こしやすくなるといわれています。さらに、腱鞘炎と思っていても、他の病気が隠されている可能性もあります。

また、腱鞘炎を放置して症状が進行すると、痛みが強くなり、関節が固まって伸びなくなる危険性があります。そのため、手首や指に痛みや強い違和感がある場合は、早めに専門機関で治療することをオススメします。

腱鞘炎の段階的症状

腱鞘炎は手や指ばかりでなく足や肘、腕全体にも炎症を引き起こす疾患です。いずれの場所も腱鞘炎の異変を感じたら、早めの段階での治療が大切です。次に、腱鞘炎の段階的症状について説明します。早期発見と早期治療を心がけましょう。

炎症前

初期症状は、腱鞘の摩擦が増える炎症前の段階です。腫れや痛みの症状はなく、動かすと違和感があります。ギシギシやパキパキと音がしてスムーズな動きができなくなり、筋肉の固さやコリを感じます。この時期での早めの治療は、早期回復につながるため重要です。

炎症初期

腱鞘が腫れて厚くなり、腱の通路が狭くなる時期です。この時期の特徴は、ものと持つときに痛みがあり、カクカクとはっきり音がします。また、触れてみると腫れがわかります。

炎症中期

この時期は、特定場所を押すと明確な圧痛点があります。健側と比べても、はっきりと腫れがわかります。また、ドアノブを回すときなどに痛みが顕著です。継続的に痛みや不快感がはっきり起こるため、日常生活に支障をきたしてしまいます。

炎症末期

炎症末期になると神経痛が起こったり、関節が動かなくなったりします。ここまできてしまうと、手術が必要になります。

腱鞘炎セルフチェック

腱鞘炎は、セルフチェックで確認できます。次に、ドケルバン病、ばね指のセルフチェックを紹介します。なお、セルフチェックで痛みや違和感がでる場合は、一人で判断せずに受診を考えましょう。

ドケルバン病セルフチェック方法

代表的チェック方法で簡単にできるフィンケルシュタイン変法を紹介します。やり方は、次のとおりです。

  1. 親指を内側に入れて、握りこぶしを作ります。
  2. その形のまま、小指側にゆっくり倒してください。

小指側に倒したときに、痛みを感じることがあれば、ドケルバン病の可能性があります。

ばね指セルフチェック方法

次に、ばね指のセルフチェック方法を紹介します。

  1. 指の付け根を軽く押します。
  2. そのまま押した状態で、指を曲げたり伸ばしたりを繰り返してください。


曲げ伸ばしの際に指の動きに違和感があり、痛みを感じるときは、ばね指の可能性があります。また、曲げた指を伸ばす際に指がはじけるように急に伸びる場合も、ばね指の疑いがあります。

腱鞘炎治療

腱鞘炎の治療は早期発見、早期治療が大切です。また、症状の段階により対処法も変化します。次に、腱鞘炎の治療方法について説明します。ご自身の症状の段階に合わせて、適切な治療方法を選びましょう。

初期は冷やす、慢性は温める

初期症状は、患部に腫れを感じる場合は炎症が起きている可能性が高いため、氷などで冷やしましょう。凍傷を防ぐため、タオルなどに包んで患部にあてるのがオススメです。

また、炎症が引いて慢性的な腱鞘炎の場合は、患部を温めるといいでしょう。温めることで血行がよくなり、痛みを和らげてくれる効果が期待できます。

マッサージやストレッチ

痛みの周辺を、揉んだり伸ばしたりして刺激を与えるのは禁物です。軽い圧迫と気持ちがいい範囲のストレッチを段階的におこなうのが効果的です。なお、痛みがひどい場合は避けましょう。

マッサージは、手のひらや指の付け根を10秒ずつゆっくり圧迫していきます。また、ばね指には指をゆっくり反らすストレッチも効果的です。

さらに、痛みがひどい人はテーピングでサポートすることで、手首や指の負担を抑え痛みの軽減につながります。なお、テーピングは筋肉などの方向や圧のかけ方により効き目も変化するため、専門家に貼ってもらうことをオススメします。

専門家に診てもらう

腱鞘炎が段階的症状で、中期や末期の場合は、すぐに整形外科などの医療機関で受診しましょう。主な治療方法は、湿布など外用鎮痛消炎薬やギプス固定で、痛む箇所の使いすぎを防ぐために安静を保つ保存療法が中心になります。

また、症状によっては炎症を抑えるステロイド注射をおこない、重症の場合は手術も考えられます。腱鞘炎は日常的に使う場所のため、再発しやすい症状です。

軽症の場合や病院で治療をおこなってもなかなか治らない場合は、根本的な原因を取り除くために、整骨院での施術をオススメします。

まとめ

今回は「腱鞘炎の痛みを緩和する方法」について、一人でもできる治療法や病院での受診もお知らせしました。

セルフケアをしても病院で診てもらってもなかなかよくならない方は、一度「みのり整骨院」にご相談ください。「みのり整骨院」では、ゆっくり時間をかけてカウンセリングや検査をおこない、一人ひとりの生活様式に合わせた腱鞘炎の原因を突き止めます。そして、独自のメソッドにより、腱鞘炎の根本治療につながるあなただけの施術方法をおこないます。