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腰痛の8割は原因不明?痛みの本当の原因と正しい対処法について

腰痛 痛み

日本人の多くが腰痛に悩まされており、とくに男性に関してはお体の悩みナンバー1を長期にわたって占め続けています。それほどありふれた症状である腰痛なのですが、病院で検査をしても、大部分が原因不明とされてしまいます。

では腰痛がある場合、痛み止めやシップで我慢するしかないのでしょうか。こちらのページでは、腰痛が起こる本当の原因や、正しい対処法について解説しています。腰痛の種類によって対処法は異なるため、ぜひ知っておいてください。

腰痛の8割は原因不明?

腰痛を訴えて医療機関で検査をした方の中には、「骨には異常ありません」と言われ、シップや痛み止めを渡されただけという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、レントゲンやMRIなどの画像検査をおこない、ハッキリとした原因がわかる腰痛は、全体の2割程度とされています。そのような腰痛のことを、特異的腰痛と呼んでいます。

特異的腰痛の代表例が、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった腰部疾患です。その他の原因としては、腰椎圧迫骨折や悪性腫瘍、感染症などが挙げられています。

腰痛のおよそ8割は、検査をしても原因がわからない非特異的腰痛となっています。これだけ腰痛に悩まされている方が多いのに、なぜ腰痛の原因はわからないのでしょうか。

医療機関で検査をしても腰痛の原因がわからないのは、画像診断に頼り過ぎているからかもしれません。日本では明治維新以降、西洋医学を中心とした医療体系にシフトし、画像診断に基づいた治療がおこなわれるようになりました。

ただ、レントゲンやMRIなどの画像検査で確認できるのは、主に骨と神経です。西洋医学では基本的に、筋肉や筋膜、腱、靱帯といった軟部組織に着目することがありません。

しかし、実際に腰痛を起こしている方の多くに、軟部組織の緊張が見られます。腰痛をおもちの方の中にも、腰が硬くなっている実感をおもちの方は少なくないことでしょう。では、なぜ軟部組織の拘縮が起こるのでしょうか。

腰痛の本当の原因とは

腰痛の多くは、軟部組織の拘縮によって起こります。軟部組織の拘縮が起こると、血行不良にともなって、痛み物質が生成されやすくなるからです。軟部組織の拘縮が起こる原因としては、主に以下のような点が挙げられます。

  • 長時間の同一姿勢
  • オーバーユース
  • 不良姿勢
  • 運動不足

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

長時間の同一姿勢

腰痛の原因となる軟部組織の拘縮は、長時間の同一姿勢によって起こりやすくなります。腰痛をおもちの方のほとんどに筋緊張が見られるのですが、筋肉が硬くなる原因は、使い過ぎ、もしくは不動の2つしかありません。

長時間にわたって同一姿勢を続けていると、不動によって筋緊張が起こり、血管が圧迫され、痛み物質が生成されやすくなります。デスクワークの方に腰痛が多く見られるのも、不動の体勢をとっている時間が長いためです。

オーバーユース

オーバーユース(使い過ぎ)も、腰痛の原因となる筋肉の拘縮を招きます。先ほどもお話したように、筋肉が硬くなる原因は、使い過ぎと不動の2つだけです。

ハードなスポーツをしたり、滅多にしない運動をしたりすると、筋肉が使い過ぎによって硬くなり、痛み物質や疲労物質が生成されやすくなります。筋肉痛によって腰の痛みが出るのも、そのためです。

不良姿勢

腰痛の原因となる軟部組織の拘縮は、不良姿勢によってもたらされることも少なくありません。たとえば猫背の姿勢を長く続けると、お尻の筋膜が硬くなることによって、腰痛の発症リスクが高くなります。

また、反り腰の姿勢を長く続けていると、お腹側にある腰の筋肉である腸腰筋が硬くなり、腰痛が出やすくなります。デスクワークの方に腰痛が多く見られるのも、仕事中に不良姿勢になりやすいからです。

運動不足

運動不足も、腰痛の原因となる筋緊張を招く一因です。普段から身体を動かす機会がないと、体幹の筋力低下によって上半身が支えられなくなり、不良姿勢を引き起こしやすくなります。

また、運動不足になると、全身の血液循環に悪影響をおよぼします。腰に血行不良が生じた場合、筋疎血(きんそけつ・筋肉に送られる血液量が減少すること)によって、痛み物質が生成されやすくなり、結果として腰痛の発症リスクが高くなるのです。

腰痛がある場合の正しい対処法

腰痛がある場合、正しく対処することで痛みを緩和したり、症状の回復を早めたりすることが期待できます。腰痛は大きくわけると、急性腰痛と慢性腰痛の2つに分類できます。そこで、急性腰痛と慢性腰痛への正しい対処法について見ていきましょう。

急性腰痛への正しい対処法

急性腰痛はぎっくり腰とも呼ばれており、激しい痛みをともなうのが特徴です。急性腰痛を発症した場合、まずは安静にすることが一番です。痛みがあるのに動き回っていては、治るものも治らなくなってしまいます。

急性腰痛にともなう痛みが激しい場合は、一時的にアイシングをおこなうとよいでしょう。氷水を入れたビニール袋やアイスパックなどで、1時間あたり10分から15分程度、痛みを感じなくなるまで冷やしましょう。

ただし、急性腰痛の発症から48時間が経過したら、温める方向へと切り替えるのが基本です。いつまでもアイシングをおこなっていては、血行不良によってかえって、症状からの回復を遅らせてしまいます。

また、急性腰痛の発症から48時間が経過したら、無理のない範囲で身体を動かすことも重要です。医学的にも、安静が急性腰痛からの回復を早めないことが証明されています。

慢性腰痛への正しい対処法

慢性腰痛がある場合は、原則として患部を冷やさないようにして、積極的に身体を動かすよう意識しましょう。慢性腰痛に対してシップなどを用いた場合、局所の血行不良を招き、かえって症状の回復を遅らせてしまいます。

日頃から湯船に浸かって身体を温め、ストレッチや運動に取り組み、腰部の筋肉や股関節の柔軟性を保つよう心がけましょう。

腰痛予防にオススメのストレッチ

腰痛の多くは、筋肉をはじめとした軟部組織の拘縮によってもたらされます。そのため、日頃から次のようなストレッチに取り組み、腰痛を予防することが重要です。

  • 殿筋のストレッチ
  • ハムストリングスのストレッチ
  • ふくらはぎのストレッチ

それぞれについて解説します。

殿筋のストレッチ

殿筋はお尻にある大きな筋肉で、硬くなると猫背による腰痛を招きやすくなります。殿筋のストレッチは、以下のような手順でおこないましょう。

1. 布団やベッドにあおむけで寝る
2. 両手で右ひざを抱え、胸の方へ引き寄せる
3. 30秒たったら左側も同じようにおこなう

ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスは、太ももの裏側にある大きな筋肉群で、硬くなると反り腰による腰痛を招きやすくなります。ハムストリングスのストレッチは、以下のような手順でおこないましょう。

  1. 布団やベッドにあおむけで寝る
  2. 右ひざの裏を両手で持ち、胸の方へ引き寄せる
  3. 30秒たったら左側も同じようにおこなう

ふくらはぎのストレッチ

足の冷えやむくみがある方には、ふくらはぎのストレッチがオススメです。ふくらはぎの筋緊張が緩和すれば、全身の血流が促進されるため、腰痛の発症リスクを下げることが期待できます。ふくらはぎのストレッチは、以下のような手順でおこないましょう。

  1. 両手を壁について立つ
  2. 右足を大きく後ろに引く
  3. 両ひざを曲げながら右のふくらはぎを気持ちよくストレッチする
  4. 30秒たったら左側も同じようにおこなう

まとめ

腰痛の多くは、医療機関で検査をしても原因不明とされます。そのような腰痛のほとんどが、筋肉をはじめとした軟部組織の拘縮によってもたらされることがわかってきています。そのため、普段からストレッチや運動に取り組み、湯船に浸かって身体を温めるなどして、腰痛を予防することが重要です。

セルフケアで腰痛が治らない場合は、静岡県浜松市にあるみのり整骨院までご相談ください。みのり整骨院では、独自の手技治療で、腰痛の原因となる筋緊張を効率的に取り除いていきます。

「腰痛は治らないものとあきらめている」「できれば痛み止めやシップに頼りたくない」…そんな方はぜひ一度、みのり整骨院の施術をお試しください。