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整骨院は保険適用される?適用範囲や施術を受ける際の注意点

整骨院 保険適用

整骨院での施術を受ける際、心配になるのが「治療費の負担」です。そこで今回は、「自分は保険適用される?」「具体的な手続きはどうする?」など不安を抱える人に向け、整骨院における保険適用の有無について解説します。

保険適用されるための条件や手続きの流れ、注意点などを解説しているので、不安な点は一通り解消できます。正しく保険適用されるためにも、注意点は特にチェックしておいてください。自分の症状と照らし合わせながらチェックすることで、より具体的に保険適用の有無が把握できます。

整骨院の施術は保険適用される?

整骨院での施術は、特定の症状・原因にのみ保険適用されます。次項では、保険適用される症状・されない症状について解説します。

整骨院で保険適用される症状・原因

整骨院で保険適用されるのは、「急性または亜急性(徐々に進行する)の症状」に限られます。具体的には、以下の症状です。

<保険適用される症状・原因の例>

  • 骨折
  • 脱臼
  • 打撲
  • 捻挫
  • 肉離れ

※出典:厚生労働省 柔道整復に係る療養費の概要

上記のうち、骨折・脱臼は医師の同意が求められます。ただし、応急処置については、緊急性の高さから、医師の同意は必要ありません。

また、整骨院での施術が3ヶ月以上の長期に及ぶ場合、負傷した部位ごとに経過や施術理由を書面で提出する必要があります。理由は、別の疾患・病気が原因で負傷している可能性があるためです。

整骨院で保険適用されない症状・原因

整骨院で保険適用されない症状・原因についても見ていきましょう。

<保険適用されない症状・原因の例>

  • 慢性的な肩こりや腰痛
  • 仕事やスポーツなどが原因の肉体疲労
  • 過去の事故が原因の後遺症

慢性的な痛みや疲労を改善する施術は、保険適用されないので注意してください。ただし、神経痛や腰痛などの症状については、保険医からの同意があれば保険適用されます。理由は、医師による治療手段がないものと判断され、整骨院での施術が許可されるためです。

保険適用後の自己負担額

保険適用後の自己負担額は、医療費の10~30%です。事前に整骨院のHPや電話窓口などで施術費用を確認して、必要なお金を用意しておきましょう。

整骨院での施術から保険適用されるまでの流れ

整骨院での施術から保険適用されるまでの流れは、次のとおりです。

<保険適用までの流れ>

  • ①整骨院の窓口で保険証を提示
  • ②施術を受ける
  • ③療養費支給申請書を整骨院へ提出
  • ④会計時に保険適用後の自己負担額を支払う
  • ⑤整骨院が療養費支給申請書を健康保険組合に提出
  • ⑥健康保険組合から自分宛に確認連絡が来る
  • ⑦連絡の後、不備がなければ整骨院に医療費が支払われる

上記のうち、自分でおこなう手続きは①と③です。療養費支給申請書は、健康保険組合などのHPからダウンロードできます。「療養費支給申請書は自分で確認・捺印する」では、療養費支給申請書の注意点について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

健康保険組合からの連絡では、施術や請求内容などに間違いがないか確認されます。領収書や明細書などを保管しておき、問い合わせに対応できる準備をしましょう。

整骨院で保険適用を受ける際の注意点

保険適用される症状であっても、次項から解説する5つの注意点を守らなければ、保険適用外とされる恐れがあります。想定外の費用を請求されないためにも、事前に目を通しておきましょう。

症状・原因は正確に伝える

保険適用されるか正しく判断してもらうために、症状・原因は正確に伝えましょう。「整骨院で保険適用される症状」でも解説したように、整骨院で保険適用されるには定められた症状・原因と合致しなければなりません。内容が曖昧では保険適用されない恐れがあるので、原因も含めて間違いのないように伝えてください。

施術後は領収書を受け取る

整骨院で施術を受けた後は、領収書を受け取って自己負担額・医療控除額を確認してください。金額に間違いがあれば、健康保険組合へ連絡しなければなりません。

領収書の無料発行は義務付けられているため、会計時は必ず受け取れます。ただし、水増し請求や二重計上などを防ぐことを目的に、領収書の再発行は受け付けてもらえないので、大切に保管しましょう。

整骨院と医療機関は同時に受診しない

整骨院と医療機関を同時に受診すると、整骨院では保険適用されないので注意してください。同時に受診すると医療費が高くついてしまい、負担が大きくなるだけです。

整骨院での施術で症状が改善しない、もしくは症状が長引くという場合は、整形外科などの医療機関で治療に専念しましょう。

療養費支給申請書は自分で記入・捺印する

手続きの不備や悪用を防ぐため、療養費支給申請書の記入・捺印は必ず自分でおこなってください。療養費支給申請書は、患者本人に代わって整骨院側が療養費の請求をおこなう際に必要な書類です。

書類の改ざんによる療養費の水増し請求などがおこなわれるケースもあるため、必ず自分で必要事項の記入と捺印までしなければなりません。具体的には、以下のポイントに注意してください。

<療養費支給申請書を提出する際に注意すべきポイント>

  • 症状や原因を正しく記載したか
  • 負傷部位や治療箇所に間違いがないか
  • 通院日数は間違いないか
  • 請求額と窓口で支払った金額は合っているか
  • 自分で署名、捺印したか

上記6つのポイントを踏まえつつ、白紙のまま提出する、印鑑を渡して記入・捺印をお願いする、といったことのないようにしてください。

整骨院と整体院の違いに気をつけよう

保険適用されるには、国家資格保持者の施術を受けなければなりません。整骨院は、あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師などの国家資格をもつ人しか開業できない施術院です。

一方、整体院の開業には国家資格が必要ありません。保険適用されない恐れがあるため、受診する際は、整骨院・整体院のどちらなのかを把握しておきましょう。

整体院と整骨院の違いは「No.48 整骨院 整体 違い」でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

整骨院での施術では、特定の症状・原因にのみ保険適用が許可されています。保険適用されるかどうかは、以下のポイントを参考にしてみてください。

<保険適用される症状・されない症状>

  • 保険適用OK:急性・亜急性による身体の損傷
  • 保険適用NG:慢性的な疲労や痛み

さらに、上記のポイントだけではなく、「整骨院で保険適用を受ける際の注意点」で解説した注意点も押さえておいてください。手続きの不備や症状・原因を間違えて伝えてしまうと、保険適用されない恐れがあります。

また、「保険適用や各種手続きについて相談したい」「自分の状態を把握して改善したい」といった人は、静岡県浜松市にある「みのり整骨院」へご相談ください。当院は国家資格をもつ、業界歴20年以上のベテランが施術を対応します。

交通事故が原因で身体を損傷した患者様には、整形外科や弁護士への紹介窓口もご用意しております。幅広い症状に対応しているので、身体に不調を感じた際はぜひご来院ください。